薪割道「赤城流」創流および前橋道場開場について
1.創流、開場の想い
人が人たる所以は「火」を獲得したことです。
火を獲得し応用したことにより、ぬくもり/灯かり/料理/鉄器や陶磁器などの高度な道具/蒸気機関・エンジンなどの動力や電力を創り出し、我々はその恩恵を享受しています。
つまるところ、火を支配する動物を「人」と言っても過言ではありません。
しかしながら、今の状況はどうでしょうか?
スイッチを入れれば灯かりがつき、部屋が暖まり、蛇口をひねればお湯が出て、IHなどで簡単に料理を作ることは出来ますが、現代人は、肝心の「火」を使えなくなっています。
文明が高度化したことによる矛盾が生れてしまったのです。
このまま便利な日常が続けば、その矛盾は顕在化しませんが、天変地異などが起こるとすぐにその矛盾は露呈し、大変な不便さとともに命の危機までにも至る可能性があります。
このような状況下、我々は、薪割道「赤城流」を創流し、前橋道場を開場しました。
その想いは、「火を再び支配する!」です。
薪割道と名付けたもののその範疇は、火の材料としての薪を割るにとどまりません。
割った薪で火を起こし、暖をとり、灯かりを得て、料理をし、そして食らう、
「人本来の営みの再現」を究極の目的とします。
また、コロナ禍により都市への人口集中、地方衰退の流れは変わりつつありますが、依然として都市部ではメンタル不調・運動不足が深刻で、地方では高齢・過疎化、里山や農地の荒廃が進んでいます。
薪割道赤城流および前橋道場は、「薪割り」を通じて、人本来の営みを再現することにより、都市部と地方が抱える双方の問題(表裏の問題ともいえます)も串刺し的に解決できると信じています。
2.薪割道赤城流 概要
1)本部
赤城流本部は、前橋道場に置く。
2)稽古
・全体稽古:月1回開催、開催予定日調整中
・特別稽古:適宜開催
3)稽古場所:前橋道場
4)稽古の種類
・薪割り
・火起こし
・料理、炊飯
・燻製
・たき火
・松明(たいまつ)、篝火
・風呂炊き(五右衛門風呂)
・炭焼き
5)段位、級位および指導者資格
一定の稽古および審査を経て、赤城流が認める技芸を習得した者には、段位および級位を授与する。2021年4月現在において、段位は初段および二段、級位は初級、3級、2級、1級とする。
また、上記の技芸を習得した者が希望する場合、指導者養成課程を経たうえで、指導者資格を授与する。2021年4月現在において、指導者資格は、師範、準師範とする。
段位、級位、指導者資格の技芸の練度および知識の詳細は別途定める。